文化交流シリーズ講座の締めくくりとなった11月5日、駐大阪総領事鄭祥林閣下をお迎えして特別講演会が開催され、各政財界および当連合会の友好団体の皆さん、総勢90名の方々が参加されました。鄭祥林総領事は、中国国内の事情や両国関係の現状と展望を指し示す中、「今回の上海万博を通して、多くの中国人は世界を見、交流することができた。今後、もっとオープンに、もっと積極的な姿勢で交流を展開していくだろう。世界の大国と交流し、周辺隣国とも仲良くしなければ国が進歩することはできない。世界はグローバル化している。お互いの協力、助け合いが必要な社会になっている。中国が目指すスローガンは、『持続可能な発展』。その実現のために、環境破壊、格差社会、教育、医療、など様々な社会問題の改善に向けて努力している。また、中日両国の関係は本当に長い時代、交流の歴史がある。諸事問題が起きたこともあるが、乗り越えられない問題はない。困難や障害は乗り越えられる。相互理解や信頼がなければ我々両国の未来はない。私は信じている。明るい未来を迎えるために、更なる人的交流を活発にし、皆さんと共に頑張っていきたい。」と熱い想いを語られました。

その後、懇親会が開かれ、当連合会の張嘉樹会長は「私もこれまでの人生の大半は、日本で暮らしている。香川県は、第二のふるさとといっても過言ではない。歴史上、最も重要な日中国交正常化に尽力され、今年生誕100年を迎えた故大平元総理は香川県出身。その香川に暮らす私たちが、互いに良き友人として手を取り合い、未来を築いていければと心から願っている。日本のことわざに『雨降って地固まる』という言葉がある。今の日中関係は正に一時的な雨だ。しかしこれからは、より一層固まった良い関係を築いていくことを確信している。（全文はこちら）」と述べ、四国の継続的発展のために、当連合会として精一杯協力していくと誓いました。

また、ご来賓の浜田恵造香川県知事様をはじめ、平井卓也衆議院議員様、住谷幸伸高松市議会議長様からも、温かいご祝辞と激励のお言葉を賜り、その中で浜田知事は、中国春秋航空との上海高松間の定期便交渉が一歩前進しつつあることに触れ、「香川県と中国は1200年前から縁があり、遣唐使として中国に渡った弘法大師（空海）が、そこでうどんの作り方を学んできたと伝えられている。さらには日中国交回復に故大平正芳先生が、外務大臣、そして総理として関わった深い関係がある。この旨を春秋航空の王正華会長にもお話申し上げたところ、是非香川県に定期便を飛ばしたいという話を頂いた。実現のためには、まだまだ諸条件色々と詰めていかなければならないことがあるが、できる限り努力して参りたい。」と話され、緊迫した現在の国家間の中でも、地元経済発展のために知事として取り組む真摯な姿勢に感銘を受け、当連合会として全面的に協力したいという想いを新たに致しました。

その後、大平学校の愛称で知られる北京日本学研究センターで主任教授としてご活躍中の竹内信夫先生（東大名誉教授）による乾杯のご発声、「中国と日本との間には、今、色々な雨がかなり強く降っているが、やがて晴れ渡る日がやってくることを願おう。日本と中国の変わらぬ友情と繁栄のために、乾杯！」という力強い言葉で会も盛り上がり、参加者それぞれ親睦を深めることができました。

また、二胡奏者栄春学さんによる素晴らしい音色と画家野崎はるかさんとのコラボレーションで繰り広げられたライブペイントショー、そして、四川省でプロとして活躍してきた伝統芸能川劇師の江玉さん演じる『變臉（へんめん）』を通して、文化芸術交流の大切さを再確認し、盛会の幕を閉じました。

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①中華人民共和国駐大阪総領事館　鄭 祥林総領事特別講演
②特別講演会会場風景

③四国華僑華人連合会会長　張 嘉樹氏ご挨拶
④香川県知事　浜田 恵造氏ご挨拶
⑤衆議院議員　平井 卓也氏ご挨拶
⑥高松市議会議長　住谷 幸伸氏ご挨拶

⑦北京日本学研究センター（大平学校）主任教授　竹内 信夫氏　乾杯ご挨拶

⑧余興1　ライブペイントショ―　　画家　野崎 はるか氏　　二胡演奏家　栄 春学氏 　テーマ：「望月」
⑨描いた作品「望月」を鄭祥林総領事に贈呈
⑩鄭 祥林総領事と記念撮影（左、野崎 はるか氏、右、栄春学氏）
⑪余興演出者たちと記念撮影

⑫余興2　中国伝統芸能－川劇「変面」　演出　江 玉氏

⑬作品鑑賞風景
⑭丸亀商工会議所副会頭　森 茂氏と野崎 はるか氏記念撮影
⑮左から司会多田裕子氏、野崎はるか氏、カセイ物産常務取締役韓震氏

⑯鄭 祥林総領事と当連合会顧問 高 秀雄氏
⑰鄭 祥林総領事と当連合会会長 張 嘉樹氏
⑱鄭 祥林総領事、趙 大為領事と当連合会理事